- 基本情報
- 理学療法
- 作業療法
- 言語聴覚
- ドライブ
シミュレーター
理念
- 私達は、リハビリテーションの意義を深く認識し、患者さまの機能回復・自立支援に努め、早期の社会復帰を促進します。
- 私達は、常に爽やかな笑顔と思いやりの心を持って、リハビリテーションサービスを提供します。
- 私達は、地域の皆さまとのコミュニケーションを図り、常に信頼されるよう努力します。
基本方針
- 私達は、患者さまにそれぞれの疾病・障害にあった支援を可能な限り行い、様々な活動䛾質を高めることに努めます。
- 私達は、超急性期から生活期まで、また、入院から地域社会を含む在宅までの幅広いリハビリテーションサービスを行います。
- 私達リハビリテーションに携わる職員は、患者さまの情報を常に共有しチームアプローチを行うことで、患者さまだけでなく患者さまを取り巻く家族や社会も考慮し可能な限りサポートします。
- 私達リハビリテーションに携わる職員は、常に新しい医療知識・技術の習得に努めます。
リハビリテーション部の特徴
リハビリテーション部は病院開設以降、診療科や社会情勢の流れとともに変革を遂げてきました。
現在、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の総勢68名体制にて入院当日からHCUをはじめリハビリを介入開始するまさに超急性期から生活期までの一貫した医療サービスを患者さまにご提供させていただいております。
急性期病棟、地域包括、医療療養型病棟をはじめ、回復期リハビリテーション病棟は2病棟制で実施しており、セラピストが幅広く活躍できる環境であり、西日本の医療施設に1台しか存在しない最新型ドライブシミュレーターを導入し、自動車運転支援を行いながら、退院後の訪問リハビリテーションや外来リハビリテーションに至るまでご対応させていただいております。
私たちは医療サービスをご提供させて頂くチーム医療の一員であるとともに、スペシャリスト・ジェネラリストを目指しチーム一丸となって日々成長を続けております。
教育体制
プリセプター・プリセプティー制度
プリセプター(先輩)プリセプティー(新人)がペアとなり、業務の指導から相談に至るまで解決できる制度です。
部内研修会
年間通してスケジュール化しており、スタッフ全員がプレゼンターです。テーマやプレゼン方法は自由。
専門的治療手技などをOJTで実施
体表解剖学の触察を中心としたアプローチ方法や、脳血管疾患へのアプローチ方法、AMIやCHFなどの心疾患へのアプローチ方法など、様々な専門性を高める指導。
文献や図書の充実
理学療法・作業療法・言語療法分野における文献をはじめ、必要性の高い図書を定期購読。
スタッフ面談
マンツーマンでのセラピストの目標設定や悩み相談をはじめ、定期的に開催。
院外研修及び学会参加
様々な角度から研鑽を行うため、必要性の高い学会や院外研修会への参加。
セラピスト在籍数
疾患別リハビリテーション施設基準
- ●脳血管リハビリテーションⅠ
- ●心大血管リハビリテーションⅠ
- ●運動器リハビリテーションⅠ
- ●呼吸器リハビリテーションⅠ
- ●廃用リハビリテーションⅠ
- ●回復期リハビリテーションⅠ
令和5年度実績
リハビリ介入件数
●119,144件
※グラフをクリックいただくと件数が表示されます。
リハビリ疾患別割合
※グラフをクリックいただくと割合が表示されます。
回復期疾患別割合
在院日数合計
※グラフをクリックいただくと日数が表示されます。
在宅復帰率
※グラフをクリックいただくと割合が表示されます。
理学療法とは
理学療法とは病気、けが、高齢、障害などによって運動機能が低下した方々に対し、運動機能の維持・改善を目的に運動や物理的手段を用いて行われる治療法です。
理学療法士は上記の治療を通して対象者の方々と一緒になって運動機能の回復を図り、日常生活活動動作(ADL)の改善を図ることを目的とし、最終的には生活の質(QOL)の向上を目指します。
理学療法の対象
理学療法の対象者は主に以下のような運動機能が低下した方々となります。
- 中枢神経疾患(脳血管疾患など)
- 整形外科疾患(腰痛・骨折など)
- 呼吸器疾患(肺炎など)
- 心疾患(心筋梗塞・狭心症など)
- 内科的疾患・体力低下(糖尿病・術後の体力低下など)
最近では運動機能の低下が予想される高齢者の方々の予防対策やメタボリックシンドロームの予防など健康な方々にも広がってきています。
また、運動・動作の専門性を生かし、福祉用具の適用相談、住宅改修相談も行います。
当院の理学療法士
当院には理学療法士が合計35人在籍し、日々の業務に取り組んでいます。専門性の高い治療を提供し、しっかりとしたリスク管理が行えるよう研鑽を積んでいます。
当院の理学療法士の特徴
「筋肉」の知識をしっかりと持ち、アプローチができるといった点にあります。理学療法士は対象者の方の身体に触れながら、身体に対してのアプローチを必要とすることが多い職種です。当院には体表解剖学研究会(筋・骨・神経などの運動器系の構造を3次元的に学び、且つこれらを体表から正確に触察する方法の研究を目的としている研究会)に所属するスタッフ達が在籍し、他スタッフへの指導等を行っています。
もうひとつの特徴としては、しっかりとしたリスク管理がおこなえるといった点が挙げられます。血圧等の管理は当然のことながら、多数のスタッフが・AHA BLS PROVIDERの資格を有し、迅速に一次救命処置が行えるような体制も整えています。
保有資格
理学療法士とは別に様々な専門性の資格を取得し対応させていただいています。
- ●認定理学療法士(循環)
- ●認定理学療法士(脳卒中)
- ●日本心臓リハビリテーション指導士
- ●3学会合同呼吸療法認定士
- ●認定理学療法士(運動)
- ●登録理学療法士
- ●日本サルコペニア・フレイル指導士
- ●AHA ACLS PROVIDER
- ●AHA BLS PROVIDER
- ●AHA PEARS PROVIDER
- ●AHA BLS INSTRUCTOR
- ●一社)体表解剖学研究会講師
- ●介護支援専門員
- ●福祉住環境コーディネーター
- ●ドライビングセラピスト
- ●熊本県神経難病専門医療職
- ●野菜ソムリエ
- ●パンセルジュ
- ●日本理学療法士協会吸引セミナー修了
- ●PNF上級コース修了
- ●PNF初級コース修了
- ●REDCHORD CHORD 初級修了
- ●RUNNERS MEISTER
作業療法とは
作業療法分野では、患者さまが退院後の生活において、日常的に行われる着替えやトイレ、入浴などの生活動作獲得を主体としたリハビリテーションを提供しています。また、脳血管疾患を罹患された方たちへは、高次脳機能障害と呼ばれる注意力の低下や脳内での情報処理の問題といった目に見えづらい障害に対し評価、対応を行います。当院では令和3年度より17名体制にて対応を行っています。
作業療法の対象と特徴・魅力
各疾患別での対応行うなか、近年増加傾向にある脳血管疾患を罹患される方々は当院でも多く見られています。また患者さまの若年化も進み、復職など含め従来より高いレベルでの能力獲得を求められる場面も多く見られる様になりました。
そのため、当院ではこれまでの対応に加え、昨年度よりドライブシミュレーター(以下DS)を使用した※自動車運転支援を開始しました。
紙面、DSでの検査を言語聴覚士と協力し行い、DSを使用した模擬的な運転訓練を行います。また本人さま希望や必要性に応じ、提携先である寺原自動車学校での実車評価も行っています。今年度まで自動車再開支援の対応数は100件を越え、現状も継続し行っています。
地域に根差した医療を提供するという当院の基本方針に乗っ取りつつ、現在求められる形でのリハビリテーションを提供できる様、今後も努力していきたいと思います。
(※自動者運転再開を含め法的な決定権は警察・交通安全課にあり、当院で行う支援に最終的な運転再開決定・判断権はありません)
当院含め、身体障害分野における作業療法士は理学療法士と同様、身体機能へのリハビリ対応を行います。理学療法との違いとし、作業療法では身の回り動作獲得に重点を置き、院内にて日常生活を想定した動作訓練を行うというものがあります。そのため病棟内での継続的な介入も行い、患者さまの入院生活へ密に関わることになります。また脳血管疾患患者さまの対応等、食事方法や高次脳機能への対応を言語聴覚士と行うなど他職種との連携も重要となります。
他リハビリ職種の考えを理解しつつ、病棟生活対応のため、病棟スタッフの協力を仰ぎ病院全体での患者さまへの対応考える。そうして、退院後患者さまの生活に沿ったリハビリを行えることが作業療法の魅力だと思います。当院は開設以来、長年近隣に住まわれる地元の方々の愛顧により存続してきました。その中で一人一人に合わせた医療提供を病院の方針の一つとしています。その方針に乗っ取り、個々の生活様式に合わせた作業療法の提供を心掛け業務にあたります。
保有資格
作業療法士の資格とは別に様々な専門性の資格を取得し対応させていただいています。
- ●AHA BLS PROVIDER
- ●福祉用具プランナー
- ●ACTIVITY INSTRUCTOR
- ●福祉住環境コーディネーター
- ●アンガーマネジメント
- ●IPNF Basiccourse 修了
- ●日本理学療法士協会吸引セミナー 修了
- ●熊本県神経難病専門医療職
言語聴覚療法とは
脳血管障害による言語障害(失語症、構音障害)や発声発語機能、高次脳機能など主として言葉によるコミュニケーションに問題がある人に対し検査・評価を行い、訓練、指導、助言などの支援を行う専門職です。
また食べて飲み込むことが障害される摂食嚥下障害に対しては嚥下造影検査(VF)検査を実施し、飲み込みの過程や状態の評価を行っています。
言語聴覚療法の対象
当院での言語聴覚療法は主に成人の脳血管障害などの中枢神経疾患による言語障害、高次脳機能障害、摂食・嚥下障害を呈した方々が対象となります。
また、昨年度よりドライブシミュレーター(以下DS)を使用した※自動車運転支援を開始しました。机上及びDSでの検査を作業療法士(OT)と協力し行います。また本人さま希望や必要性に応じ、寺原自動車学校と提携し実車評価も行っています。
当院には9名の言語聴覚士が在籍し日々の業務に取り組み、医師をはじめ看護師、PT・OT、医療ソーシャルワーカー、栄養士などと連携をとりながら協力し患者さまの支援を行っています。
当院の言語聴覚士の特徴
当院では超急性期~生活期まで幅広く対応を行っており、入院時にはKTフローチャートを実施し、摂食・嚥下状況の確認をNSおよび管理栄養士とも協力し評価を行い、低栄養にならないようNST回診も行っております。嚥下障害に対しては、嚥下造影検査(VF)を行い嚥下の状況や食事形態の評価を行っています。他にも作業療法士とともに運転支援評価を積極的に取り組み実施しております。
保有資格
言語聴覚士の資格とは別に専門性の高い資格を取得し対応させていただいています。
- ●ICLS instructor
- ●AHA BLS PROVIDER
- ●熊本県神経難病専門医療職
- ●介護支援専門員
- ●日本理学療法士協会吸引セミナー修了
- ●全国手話検定3級
- ●福祉住環境コーディネーター
リハビリテーション部では 2019年4⽉より⼊院外来の患者さまの⾃動⾞運転⽀援を開始しました。⾞社会の世の中にあり、⽣活の中で切っては切れないものそれは普段さりげなく使⽤している「⾞」です。
しかし脳卒中などの発症に伴い、⾞の運転が出来ないことを理由に退職を余儀なくされてしまう現実があります。そして運転操作を誤った為に痛ましい事故が年々メディアを騒がせているこの現実。運転者をはじめ、対向⾞線の⽅や歩⾏者など様々な尊い「⽣命いのち」の灯が消えている現実。
私達に何かできないか?
「社会復帰」のお⼿伝いをするのが我々リハビリテーション部に在籍するセラピストの役割の⼀つと考えています。疾病が理由で退職になるのであれば、運転が⽣活から切ることが出来ないのだから、ならば客観的に評価が出来るツールが必要だ。そのような思いからスタートしました。
そこで、より本物の⾃動⾞運転と変わらないドライブシミュレーター(以下、DS)として 2019年に三菱プレジション製「DS-7000R」を⻄⽇本の医療施設で唯⼀導⼊致しました。
当院での運転支援の流れ
運転支援を希望する
- 自主返納または失効
-
自主返納をすると公的な身分証明証として使用できる運転免許経歴証明証が発行されます。
※また65歳以上であれば、運転免許経歴証明証にて移動支援やサービスを受ける事もできます。
運転支援を希望する
- 当院での運転支援開始
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段階的に進めていきます。検査結果によっては支援が続行できない場合もあります。
- 主治医の診断書作成
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当院の支援は、運転適性相談で必要な主治医の診断書の作成を目的とした支援になります。
- 免許センターでの運転適性相談
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最終的な運転再開の可否は免許センターでの運転適性相談をもとに決定されます。
- ●運転再開可能
-
●条件付きで運転再開
- AT限定
- 車両限定
- 運転補助装置の設置など
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●運転再開不可
病気など、やむを得ない理由によって、免許を失効された方についても、主治医の診断書により免許を再取得できる場合があります。
運転評価に必要な⾼次脳機能評価をはじめ、ハンドル検査やブレーキ操作など、各環境設定のもと徹底的に検査を⾏っています。またDSとは別に運転必要項⽬として理学療法⼠による⾝体評価、作業療法⼠・⾔語聴覚⼠による⾼次脳機能評価を⾏っていきます。
令和5年度実績
検査件数
●DS検査件数:121件
※グラフをクリックいただくと患者数が表示されます。
男⼥⽐
※グラフをクリックいただくと割合が表示されます。
年齢⽐
※グラフをクリックいただくと割合が表示されます。
疾患別割合
※グラフをクリックいただくと割合が表示されます。
実⾞訓練
客観的評価として寺原⾃動⾞学校での「実⾞訓練」を取り⼊れております。評価表に基づいてしっかり実⾞評価を⾏っております。
①実車教習場内開始アウトカメラ
②教習場内開始インカメラ
③実車教習所内運転リア側
④実車場外アウトカメラ
⑤実車場外リア側
⑥シュミレーターⅠ
⑦シュミレーターⅡ
実車評価実施の可否について
院内での高次脳機能評価、ドライブシミュレーターの結果を基に実車評価実施の可否を主治医と判断します。受講日などはリハビリセラピストが調整いたします。
※運転に支障がある手や足に麻痺がある方は実車訓練は実施できない場合があります。
受講時間 |
8時50分~ 病院1F受付集合、病院出発(リハビリスタッフとともに行きます) 9時30分~:オリエンテーション 実車評価:場内 約40分 休憩:約10分 実車評価:場外 約40分 |
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受講料 | 13,260円(税込) |
実車評価に 必要なもの |
免許証、受講料(事前に準備をお願いします) |
主治医の診断書作成
院内での評価と実車評価の結果をもとに、主治医が診断書を作成します。診断書作成には約10日ほど時間を要します。
診断書作成料 5,500円
メディア紹介
- ●讀賣新聞
- ●TKU ライブニュースit
- ●RKK ⼣⽅LIVEゲツキン!
- ●タウン情報くまもと「くまもと病院ガイドブックVol.3 頼れるドクター」
- ●九州医事新報社WEBサイト