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下肢静脈瘤

下肢静脈瘤について

下肢静脈瘤は「下肢のむくみ」「静脈が膨らんで浮き出る」「足が疲れる」「痛みがある」「こむら返り」「かゆみ」「皮膚の色が黒ずむ」など多彩な症状が出現する可能性のある病気です。

静脈の弁機能不全によって生じるとされており、一般的に病状は進行性で自然に治癒することはありません。日本人では10人に1人という、高い頻度で静脈瘤を認めるとのデータもあり珍しい病気ではありません。しかし、専門医で適切に診断しないと、適切な治療が受けられない可能性があります。

静脈瘤の原因は、下肢の伏在静脈の機能不全(弁の逆流が原因)とされています。そのため、静脈瘤を治療し症状をとるには、機能不全の静脈での血液の逆流をなくし下肢に静脈がうっ滞する事を予防する必要があります。

下肢静脈瘤の治療

手術をしない治療法として、弾性ストッキング着用や圧迫療法などがあります。症状の悪化を防ぐことはできますが、静脈瘤そのものを治療するわけではないため、悪化すれば手術が必要となります。

当院では下肢静脈瘤の根治治療として、下肢静脈瘤の原因となる伏在静脈の血管内焼灼術(ラジオ波焼灼術)および2019年から日本で保険適応となった、最も新しい次世代型治療法である、グルー(生体用接着剤)を用いた血管内塞栓術を施術しています。

これらの手術は静脈瘤の原因となっている、機能不全を起こし逆流している伏在静脈を閉塞させることで静脈瘤および逆流によって起こる症状を治癒する手術方法です。近年の技術開発により、針穴ほどの小さな傷で行うことができるため、手術および麻酔による体にかかる負担を最小限に抑えることができます。

当院での静脈瘤診療について

外来受診

心臓血管センター(循環器科もしくは血管外科)で対応いたします。
まずはお電話にて、相談・予約をお取りください。
診察は平日午前中に下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術実施医が対応いたします。午後あるいは土曜日しか来院ができない場合は個別対応もいたしますのでご相談ください。

外来診察

問診、静脈瘤の視診の後に、診断に必要な検査を行います。
採血、下肢エコー、心電図などを行い、手術が必要な場合で、かつ手術に同意いただける場合は、手術に必要な追加検査を行うこともあります。(必要に応じて、心臓エコー、下肢のCT検査など)

手術

手術は原則平日午後に施術いたします。日帰り手術も可能ですし「術後が心配なので術後入院で経過をみたい」という方は入院での手術も可能です。手術日などに関しては診察後柔軟に対応いたします。

費用は、片足5万5千円程(3割負担の場合)+検査などにかかる費用+入院にかかる費用(食費、差額ベッドなど)となります。

手術を受ける前に費用のご相談を希望される方は、スタッフから説明いたしますのでご安心ください。
(下肢静脈瘤は外来診療も入院手術も保険適応となります、ご加入されている生命保険の入院給付金の対象にもなりますのでご相談ください)

術後1週間前後で外来を受診いただき、診察、創部の観察、下肢エコーなどを行います。